『活版印刷三日月堂 星たちの栞』
最近青空文庫の作品朗読をしていて、
文学の楽しみ方を伝えるってどうしたらいいんだろう
って良く思うんですよね。
難しい言葉遣いや難しい言い回し、想像しにくい時代背景
その中に現代人と変わらない思いや心がある。
この本は活版印刷で人々の心をほぐしていく
いわゆる泣けるお話としてよく書店で紹介されますが、
実は近代文学の楽しみ方みたいなものも教えてくれます。
有名な作品を取り上げて、その作品を味わう様子を描いています。
虚子や賢治のほかの作品にも触れてみたいなと思わせてくれるので、
近代文学興味はあるけど難しそうだなって思っている方に
導入としてお勧めです。
活版印刷の文字って味があっていいよね…
ほしお さなえ 著
ポプラ社 / 2020.4
ISBN 978-4-591-16565-2
『どんぐりのき』
(書影無し)
「あなたはあなたのままでいいんだよ」
そう伝わってくる絵本でした。
何かができるから必要としているわけではなく
あなたがあなただから大好きなのよ。
自分なんて何もできない。
役に立てない。喜んでもらえない。
話してもらったり好きになってもらう資格がない。
そうやって悩んでる人におすすめしたいやさしい絵本です。
『どんぐりのき』
亀岡亜希子 作
PHP研究所 / 2008.8
ISBN 978-4-569-68902-9
⇒もう1冊!
ありのままのあなたが大好きよ!
失敗しても受け止めて支えるから、
安心して思うままに生きていいのよ!が伝わってくる絵本。
『どろんここぶた』
アーノルド・ローベル 作、岸田衿子 訳
文化出版局 / 1971
ISBN 978-4-579-40243-4
『うえきばちです』
この表紙とタイトルを見て、いったいどんなおはなしだと思いますか?
お花でも育てるのかな?うえきばちが主役のおはなしなのかな?
と、大半の方は想像するでしょう。
でも、花は花でも思わず「そっちかーい!」と
つっこんでしまうようなそんな何かを育てるおはなしです。
いやこの発想力がほんとにすごい。
もし自分がこんなおはなし思いついたら
「自分天才だな(ニヤリ」とどや顔してしまうんじゃないかな
ってくらい面白いです。
そしてイラストも大人が見ると
ちょっと狂気的でインパクトがすごい!
子どもたちの反応も良く、大盛り上がりなので
読み聞かせにもおすすめです。
『うえきばちです』
川端誠 作
BL出版 / 2007.9
ISBN 978-4-776-0250-3
『どこ いったん』
意味が分かると怖い話、ってあるじゃないですか。
なーんて前置きをしておくので
ふふ、とりあえず読んでみてほしい1冊です。
表紙のくまさんが、なくした帽子を探して
いろんな動物のもとを訪ねて歩くおはなし。
長谷川さんのあったかい語り口調と、
ちょっとシュールな絵柄の動物イラストで
くまさんと一緒に帽子を見つけながら楽しく読めるはず!
ただラストは、、よく考えると、、、あれ?
まさか・・・!
ってなるのでぜひ読んでいただきたい!!
裏表紙の赤い帽子が途端に意味深なものに変わります笑
いや、それにしても私この方のイラスト好きです
そして日本語訳が絶妙で・・・!
シュールなおはなしが好きな方へ、おすすめの1冊です。
『どこ いったん』
クラッセン ジョン 作
長谷川 義史 訳
クレヨンハウス / 2011.12
ISBN 978-4-86101-199-3
『ぼくの図書館カード』
"自由に本が読めること"
それが当たり前じゃない世界のおはなし。
黒人は図書館を利用することが出来ませんでした。
「図書館カード」は白人だけが持てるステータスだったんですね。
この絵本には、本を読むことの喜びが詰まっています。
「本には、肌の色が白いにもかかわらず、ぼくのように苦しい境遇にある人びとが描かれていた。ぼくが追いもとめている自由を、同じようにのぞんでいる人びとがいた」
「読んだことすべてが自由への切符となった。本はぼくを何ものにもしばられない、自由な世界へとみちびいてくれたのだ。」
この言葉は絵本からの引用ですが、
真理だなぁと思いました。
前者は、"ぼく"の捉え方が純粋ですごく好きです。
白人のくせにいかにも黒人と同じように苦しんでるみたいな描き方をされている、とならずに、
白人でも苦しい境遇の人がいる、と自分に重ねられる心が素敵です。
きっと、自分と同じ状況にある人がいるという情報は、心の支えになったでしょう。
そんな風に、心の支えになるような本を見つけるお手伝いをしていきたいと、改めて思うのでした。
『ぼくの図書館カード』
ミラー ウィリアム 文
クリスティ グレゴリー 絵
斉藤 規 訳
新日本出版社 / 2010.11
ISBN 978-4-406-05410-2
『えほんから とびだした オオカミ』
絵本の中から出てきたオオカミが
ふとっちょねこに追いかけられて
色々な絵本に飛びこんでいくおはなし
本の中にもぐり込むオオカミの姿が
とっても可愛い( ˶ ᷇ 𖥦 ᷆ ˵ )
けれどもなかなかオオカミに
ぴったりの絵本にたどりつくことができません。
やっと出番がありそうな絵本にもぐりこんで言われた言葉が
「オオカミさんって7ひきのこヤギをだましたり、
ヒツジをまるのみにしたり…いろいろといそがしいんでしょ!?」
そういえばオオカミって
実は色んなおはなしに引っ張りだこ
…大人気ですよねぇ☺️
なんだかくすっとしちゃうような
ほっこりする絵本でした✨
『えほんからとびだしたオオカミ』
テイエリー・ロブレヒト 作
グレゴワール・マビール 絵
石津ちひろ 訳
岩崎書店 / 2015.11
ISBN 978-4-265-85087-7
『だれもしらないバクさんの夜』
怖い夢って子どもの頃たくさん見ませんでしたか?
今でも不安なことがあったり、焦っていたりすると
怖い夢を見るものです。
そんな時にはこちら!
こわい夢を食べてくれるバクさんのおはなし☺️
こわい夢を見て震える動物たちが
落ち着いた色合いの可愛いイラストで表現されています。
こわい夢を食べてくれるはずのバクさんが
驚いたり怖がったりしてるのもとっても可愛い!
最後はちゃーーんと食べて、みんなにっこり。
こわい夢も、さみしい夢も、
バクさんにお任せあれ!
おやすみ前の読み聞かせに
ぴったりの絵本です( ˶ ᷇ 𖥦 ᷆ ˵ )
『だれもしらないバクさんのよる』
さく・え まつざわありさ
絵本館出版 / 2012.9
ISBN 978-4-904716-99-1